いるか・くじら 4・5歳児 異年齢保育
★異年齢保育って?
★ こぐま保育園では4.5歳児は異年齢で一緒に生活しています。
2009年は
いるか組に: 4歳 9人 5歳 7人 計16人
くじら組に: 4歳 9人 5歳 6人 計15人
と2つのクラスでした。
4月、3歳児クラスからいるか・くじらに進級した4歳児は期待と不安でいっぱいです。部屋に入ると乳児の時から愛着のあるマークを見つけて少し嬉しそうです。「ここに座って」と5歳児から言われて少し照れながら座ります。5歳児は、進級してきた4歳児に対して気持に余裕があるので、「こうして!」「ああして!」と命令的ではなく、何をするのかを伝えてあげようとしています。
これが同じ5歳児同士だと教える側も教えられる側もプライドが邪魔をして反発をするのでしょうが、5歳児の姿にあこがれの気持ちを持つ4歳児は5歳児の言うことを素直に聞くことができ、お互いに気持よくかかわることができるのです。
思いが伝わらない4歳児に対して5歳児が腹を立てている時期も有りますが、保育者や友達の手助けを受けながら、その子のことを理解することができるようになり、自分で考える力や相手に伝える力が5歳児についてきます。これは生活を共にしているからこそ育ってくる力だと思います。5歳児は頼られることで自分の存在を確認でき、自信につながります。4歳児もあこがれの気持ちを持つことで「なりたい」という気持ちが「なろう」という意欲に変わって行きます。
色々なタイプの人間がいることを知り、人とかかわっていく力が育っていく、これが異年齢児保育だと思います。
おはよう会・バイバイ会を大切にした保育!
子どもたちは目的(○○しよう)や期待(たのしいこと)が有ることで保育園に楽しく登園できます。期待を持って登園することで子どもたちは子どもたちはより主体的に生活できるようになります。
また、一日二回しっかり話を聞く、友達の顔を見るなどを異年齢児保育だからこそ大切にしたいと思っています。
おはよう会は
★今日は○月○日○曜日、天気は“はれ”です。
ついたち、ふつか、みっか、ようか、はつか などの呼び方も覚えます。
★おはようの歌をうたいます。
・出席の確認をします。
欠席している友達に気付きます。後でお当番さんが給食室に報告に行きます。
「おはようございます。くじらぐみです。今日のお休みは○○ちゃんです」と声をそろ えて言ってくれます。
★おはなしタイム
・グループごとに前に出ておはなしをします。
インタビュー形式で簡単な質問です。例えば「今日は何を食べてきましたか?」とか「お休みは何をしていましたか?」などです。
★今日の保育を伝えます
・なるべく子どもたちに分かりやすいようにホワイトボードにやることを描きながら説明します。
★その他
・うたを歌ったり、紙芝居や絵本を見たり手あそびをすることもあります。
バイバイ会は
★今日の出来事で子どもたちに問いかけたいことや相談したいことを話し合います。例えば怪我をした時はそのいきさつをみんなが知り、みんなのものにする中で注意するようにしていきます。
★明日の保育を伝えます。
・必要な持ち物が有れば伝えます。もちろん親にも伝えますが、子どもたちにも伝えることで、必要な持ち物に対する意識が持てるようにします。
予定表(月のカレンダー)の貼りだし
昨日・今日・明日の時間経過が理解できるようになります。「あと○回寝ると運動会だよ」などと見通しが持てるようになります。
自分の力で行うことを大切に!
朝の持ち物などの支度
出来るだけ自分で支度して持ってくることを定着させるようにしています。親がついついやってしまいがちですが、5歳児は就学に向けて自分の力でできるように取り組んでいます。4歳児は親と一緒に行うことで少しづつ自分でできるようにします。
ロッカーの整頓
自分の場所は自分でかたずけます。大人にとってゴミとしか思えないものでも(ごめんなさい)子どもにとっては大切な宝物です。そんなものがあふれているロッカーはときどき整理しないと大変なことになっています。これらのかたずけは出来るだけ自分でします。
おもちゃの片づけ
出したものは自分たちで片付けることを基本とし、子どもたちがみんなで力を合わせて行います。保育士は手を出さず、子どもたちに最後まで任せるようにしています。
保育室の掃除も自分たちで!
年末や年度代りには全員で保育室の掃除をします。お当番活動で床拭きを行っているので掃除はお手のものです。自分で雑巾を絞るのも板についてきました。棚の中やガラスなど自分たちでできるところは自分たちで行うようにします。ピカピカになった部屋を見て「気持ちいいね!」などという言葉も子どもたちからでます。
行事の中で成長する子どもたち!
取り組みのすべてが子どもたちの宝物に
運動会・こぐまっこ発表会などの行事は子どもたちにとって自信になり、友達との連帯を生む貴重なものです。私たちは「結果だけでなく、その過程が大事」と考え、子どもたちが主体となるような行事にしようと思っています。
運動会
「できた」「できない」だけでなく、それぞれの課題に向かう友達の努力する姿に触発されて「自分も」と挑む姿が沢山でてきます。そうした中で、できなくても諦めずに何度も何度も跳び箱に挑んだり、自由時間を利用して鉄棒に取り組んだりする子どもたちがいます。友達同士教え合う姿も見られます。だから、努力して友達が逆上がりができた時には一緒に喜ぶことができます。
こぐまっこ発表会
4歳児
恥ずかしがったりで持っている力を当日発揮できなくても取り組みはイケイケ!と遊びの延長で楽しめます。この経験が来年の糧になっています。
5歳児
「僕たち私たちの劇」として取り組みます。今年は「かたあしだちょうのエルフ」を子どもたちが選びました。保育士から見て、確かに感動的なおはなしだが劇遊びには難しいように思われました。しかし、子どもたちは色々なアイデアを出して難問をクリアしていったのです。当日は見ていた保護者たちが感動して涙する姿も多く見受けられました。仲間とともに成功させたいという気持ちがあるので取り組みの中ではケンカも有ります。でも、仲間とともに配役の気持ちになって演じようとすることができるようになります。
楽器遊び
今年はひとりひとり自分のハーモニカを購入してみました。プーと吹けば音が出るのが楽しくて「いい音〜♪」と自由にならして遊びます。ドレミファソの吹き方を覚えると♪カエルの歌や♪きらきら星にも挑戦しました。でもね、ハモニカって吹いていると眠くなるんです。
クリスマスやお別れ会では木琴やピアニカ、いろんな打楽器を合わせて、きらきら星や聖者の行進も演奏しました。
栽培・収穫・クッキング保育
2008年にオクラやはつか大根を育てました。野菜が苦手な子も何故か自分の育てたものには愛着があるようです。辛くても「おいしーよ」と食べました。
今年(2009年)はきゅうり、トマト、しそ、小玉スイカ、さらにサツマイモ、大根、ニンジンを育てました。お泊まり保育ではサラダを作って食べました。スイカは豊作で、スイカ割りをしてみんなでおなかいっぱい食べました。
小さなお友達と
1歳児うさぎ組さんのお昼寝後の着替えを手伝いに行きました。お昼寝をしない5歳児の子どもたちは、グループに分かれてお手伝いに行きます。お昼寝から起きてくるお友達に絵本を読んだり、パジャマを脱がせて洋服を着せたりします。初めは恥ずかしがっていましたがだんだん上手になって来ました。いつもと違うまなざしや声のかけ方が何ともほほえましいのです。
5歳児だけの取り組み・お泊まり保育
いるか・くじら組の5歳児を青グループと言います。お泊まり保育は青グループだけの特別なものと位置づけ、内容はなるべく子どもたちと話し合いながら進めています。 子どもたちも自分でやっているという実感が感じられるように、「夕食は何にする?」「お風呂は?」「寝る前に花火もしたいな」など子どもたちの要望にこたえつつ何度も話し合います。普段はみんなの中であまり話をしない子もこの時ばかりはポツポツ話をする子もいます。
また、4歳児・オレンジグループも、青グループだけの取り組みに興味しんしんで「早くお泊まり保育がしたい」と一年後の行事に憧れを持つようになります。
そんなお泊まり保育の当日は
朝から:給食室の先生と夕食のカレー作りをします。初めてピーラーや包丁を使って自分たちで野菜を調理します。
夕方:サラダづくりをします。自分たちが育ててきたきゅうりや野菜を手でちぎったり、混ぜたり、自分たちでできることは出来るだけ自分たちでします。
夕食:自分たちで作ったご飯は最高です。おかわりもいっぱいしました。
お風呂:
プールに泡ぶろを用意します。初めて泡ぶろを体験する子どもたちは大興奮です。
お風呂の後は手回しかき氷機でお楽しみのかき氷、「僕、イチゴにする」「私、ブルーハワイよ」と好きなシロップを炊けて食べます。
花火大会:園庭で行います。手で持ってする花火はもちろん、少し大きな花火もします。
宝探し:懐中電灯を片手に、ヒントを書いた紙を見ながらちょっと暗い公園で宝探しをします。ちょっと怖がる子もいますが、お友達が守ってくれました。
おやすみ:ほとんどの子が、お父さんお母さんと別れてはじめてお泊まりをします。ちょっと興奮してなかなか寝付けないよー。
翌朝は
朝の散歩:早起きして園の周りを散歩します。いつもと違った感じがします。
朝ごはん:朝からモリモリ食べます。
お迎え:お父さんお母さんがお迎えに来ます。子どもたちよりお父さんお母さんが心配した夜。子どもたちもそうだけど、お父さんお母さんも成長したような、そんな朝でした。
遊びのいろいろ
跳び箱 竹馬 お買いものごっこ
泥んこ遊び プール 土手滑り
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