子育て こぐま保育園のトップへ


理由も無く噛む (かむ、噛み付く、かみつく、噛み付き)


子供のカット
「引っ掻くお友達がいて怖い」というお母さんから、
「子どもがお友達に噛みつき困っている」というお母さんからも相談がありました。
引っ掻きや噛みつきは、どちら側でも悩みますね。

今回は、「子どもが、理由も無いのにお友達に噛み付き悩んでいる」という お母さんから相談をいただきました。
・お便りの紹介
・理由も無く噛み付く−こぐま先生より
<更新 2004.04.01/初掲載 2002.11.30>
前へ戻る |  子育てのアイデア



子供のカット

理由も無く噛み付く−お便りの紹介



2歳半の息子が、保育園で毎日のように友達に噛み付いてしまいます。
おもちゃの取り合いや、ふざけていて噛むなら理由がはっきりしていて叱りよう もありますが、息子の場合は、本人が楽しかったり興奮したり、「さあ!今から 何かしよう!」という節目に、突然誰かの所に走って行き、理由も無くガブッと 噛み付くらしいのです。

家ではそういった刺激が少ないからなのか、保育園での行動が想像できず、 どう対処していいのか困っています。 保育園では、クラスの先生を増やしたり、懸命の監視をして下さるようですが、 それでも突然すぎる為止めようが無く、私は保育園とその噛んでしまった保護者 の方に謝る毎日で・・・。

本人も、その時は先生に叱られるので悪いと思ってるようですが、そんなことを したらお友達が悲しむということがなかなか理解できてないようです。 心が成長に伴っていません。と先生に言われてしまいました。
今すぐ、治るとは思いませんが、どういう教育をしていったらいいのでしょうか



子供のカット

理由もなく噛む − こぐま先生より



噛み付きは相手を傷つけてしまう行為なので、噛む側にも、噛まれた側も 心が痛みますね。けれど、どんな場面の噛み付きに対しても、どうし そういう行為をするのか、子どもの側に立って考えたいと思います。

私も以前、引っかきの激しい子どもを見たことがあります

まだ、うまく自分の感情や、思いを人に伝えられない時期の子どもは 噛み付きや引っかきという行為で人と関わろうとすることがあります。

朝部屋に「おはよ」と入ってくる子のほほに、いきなりガリッと引っかく。 遊んでいる時も、突然跳びかかって行く。
どうして・・・という思いと、相手の子に傷をつけたくないという一心で、 その子にくっついて、必死でその手を止めようとしました。

けれど、そうしてその子にずっと付いて、その子と同じ目線でいると思いが 伝わってきたのです。
 「おはよーって言いたかったのね。○○ちゃんおはよーだよ」
 「今取られると思ったのね。だいじょうぶだよ。」
とその子の手を止めながら、その子の思い(であろうと思われること) を必死で言葉にして、その子に投げかけて行きました。

そうして何日かすると、その子が手を出す前に私の方を見てくれるようになった のです。ふと視線を投げかけてくれた時
  「これが嫌なの?」
  「うん」
というように。私をあてにしてくれるようになった時、少しづつ手を出すこと が収まってきました。

楽しい・嬉しいを伝えようとする気持ちが噛み付きになっているのかも

息子さんも、もしかしたら、「何かしよう」といったとき、
   お友達に「一緒にやろう」という思いや、
  「すっごくたのしー!」という感情を友達と共有しようとする気持ち が噛み付きという行為になっているのかもしれませんね。
もちろん、噛み付くことはいけないことを伝えることも大切ですが、

その前に
一旦、お子さんの気持ちを代弁(子どもの気持ちを推測し、言葉にしていくこと を保育でこう言っています)してあげる事をしてみてはどうでしょう。
 「○○ちゃんとやりたいのね○○ちゃんといっしょにやろうって言おうか」
 「○○ちゃんと〜やってすごく楽しかったね」など
大人が自分の気持ちを共有してくれると分かれば、だんだん友達に向かっていく 前に、共感の信号を大人たちに送ってくれるようになると思うのですが どうでしょう。

もう一つ
まだ言葉が十分でなければ、
  「ガブリしないで スキスキしよう」とか
  「カブリじゃなくて 肩トントンしてごらん」
など関わり方の行為を教えてあげることも、一つの方法かもしれません。



ケンカなど、どうしてもやれた側の立場になってしまいがちですが、 両方の立場でそれぞれの思いを受け止めていくことで、また少し状況がかわる かも知れませんね。
私もこれが絶対いいですよ!ということではなく、自分の経験から一つの方法 としての提案です。 お母さんは、保育園でのことで息子さんを責めたりせず、生活のなかで子ども の思いをいっぱい共有する場面を大切にしてあげてください。




(^。^: 「心が成長に伴っていません。」と言われ、ではどうしたら が分からなければ途方にくれてしまいますね。

子どもは親や周りの人が話すことや、仕草をよく見ていて真似をしませんか。 それを逆に利用して、お子さんがお友達と過すときに起こりそうな場面を考え お父さんやお母さんが日常生活の中で、言葉で、動作で、いっぱい表現方法が あるんだよと見せてあげみてはどうでしょうか。
 「○○ちゃん(肩や体トントンしながら)一緒にあそぼ、一緒にブロックしよ」
 「○○ちゃん楽しかったね。おもしろかったね」



2歳前後の噛み付き、引っかき
噛み付き、引っかき−親から見ると
   ご覧下さいね。

子育てアイデア  の一覧




作成:こぐま保育園 & 父母の会