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2歳前後の噛み付く、引っかく (噛む、噛み付き、噛みつく、引っ掻く)


子供のカット
子ども達が遊んでいる時、噛み付き・引っかきを経験したことがありますか?
・子どもが他の子に引っかかれてしまい、
 「またやられるかと思うと怖い」
・「子どもが他の子を噛んでしまった。噛む事は悪いけど、
  自分の子だけが全部悪いの?」
どちらも、親の本当の気持ちだと思います。

噛みついたり、引っかいて、相手の子どもに怪我をさせてしまった時、 怪我をさせらた時は、お父さんやお母さん自身が「もやもや」して しまったり、他の人から「子育ての仕方」を非難されてしまったり。
噛まれた側、噛んでしまった側の親の気持ちが複雑に混ざり、いろいろな意見 が出てくるようですね。
・噛み付き、引っかき(2歳前後)-こぐま先生から
<更新 2004.04.01/初掲載 2002.05.03>
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子供のカット

噛み付き、引っかき(2歳前後)-こぐま先生から



1歳半~2才前半頃の子ども達には、友達に噛みついたり、引っかいたりする事が よくあり、保育園でも見られます。
引っかいたりすることは相手を傷つける ことなので、やった側と、やられた側もつらい問題ですね。

子どもが発達している過程

この頃の子ども達は

自分で~したい気持ちがいっぱい
1歳半~2歳半頃までの子どもたちは、 自我が芽生えてきて「~したーい」という自分の思いがいっぱい。 大人から~してもらうのではなく、自分で~したい気持ちがいっぱい膨らみ 子どもは、とても欲張りになります。

友達にもだんだん興味が出てきます。
友達に関心を持ち、係わりたい気持ちも育ってくる時期です。
友達と遊びたいけれど、まだ言葉で相手にうまく伝えられず、 遊びたい思いがあまって、かんでしまったりします。
「一緒にあそぼ」「入れて」、「いいよ」「いや」と、お互い気持ちが 言葉で言えるようになると良いのだけれど。

まだ、うまく言葉で気持ちが伝えられない
友達とおもちゃの取り合いも、この時期多いですよね。
「おもちゃが欲しい」という気持ちや、「まだおもちゃで遊びたい」という、 お互いの気持ちが言葉でうまく伝え合えず、また、言葉だけでなく係わり方も、 まだまだ十分でないため、手を出すことで相手に伝えてしまう ことが頻繁に起こってしまうのです。


子ども同士で、おもちゃを取り合うけんかも保育園では日常茶飯事です。
このような子ども達を見ると、
「家の子、わがままになっちゃったのかしら」「なんて乱暴な子!」・・
と思いがちですが、子どもが発達している証拠なのです。
噛み付き、引っかきは、ずっとは続きません。 もう少し大きくなり、もっと言葉が出てくると自然になくなっていくものです。
決して愛情不足などの問題ではありません。

噛み付きが起こらないように、未然に防ぐ

相手に危害を加えるのは良くありませんね。
まずは未然に防ぐことが、私たち大人の役割ではないかと思います。

1歳半~2才前半の子どもたちが、みんなで遊ぶときには
 ・ 子どもたちから目を離さないように気をつけます。
 ・ おもちゃの取り合いが起きないようにします。
   なるべく同じようなおもちゃをたくさん用意したり
 ・ 体を使って遊び、気持ちが発散できるようにします
   イライラし噛み付くのを防ぐ為、音楽に合わせて踊ったり追いかけっこしたり

おもちゃの取りあいが起こった時 ~近くで見守り、手が出そうになった時
おもちゃを取ってしまう子へは「これがほしかったの?」
おもちゃを取られそうな子へは「とられてイヤだよね」
など、各々の子どもの思いを、大人が言葉にして代弁してあげて、子どもの気持ち を受け止めます。子どもは「自分の思いをわかってくれている」と大人に対して 安心し、気持ちにも少し余裕ができ手を出さすに済むこともあります。

噛み付きなど起こってしまったとき(噛んでしまった)

相手に危害を加えるのは良くありませんね。
でも、一方的に「噛んじゃダメでしょ。」と叱るだけでは、子どもは納得できないし、 かえってモヤモヤした気持ちが溜まり、また繰り返し噛む事にもなりかねません。 子どもの思いを受け止める事はとっても大切なことです。

噛み付きなど起こってしまったとき
まずは、子どもの思いを受け止めます。
その後「かみついたら痛い、いけない」という事を、しっかり目を見て 伝える事が必要ですね。

<噛んだ子には>
「とっちゃイヤだよね。これ、○○くんが使ってたんだもんね」としっかりと、 その子の気持ちを言葉で言ってあげてください。
子どもはわかってくれているんだ。と少し気持ちが落ち着くと思います。 その後、相手の傷を冷やしたりするところを見せながら、 「ほら、ガブリしたら痛いよ。噛まないで、取らないでって言おうか」 など方法を伝えています。

<お友達には>
お友達とは「一緒に遊べて嬉しい」関係ができてくるといいですね。 オモチャを取ろうとしたら、「貸してっていってね」と言ったり、 たたこうとした時、「○○くん(子どもの名前) ○○くん(男の子)のこと 好きだから一緒に遊びたいんだ。一緒に遊んであげてね」 などと少し大人が言葉をかけてあげるといいのかもしれません。

お母さんも「お互い、いい子育てしたいね。」

今、他人の子が叱れなくなってきたり、相手のお母さんとの関係づくりも難しい 時代だと言われていますね。
けれど、自分の子どものことだけ考えているのではなく、相手のお友達のことも 大切に思っているよ。という気持ちで接すれば、お母さんの思いは通じると 思うのです。
お母さん方も「お互い、いい子育てしたいね。」と遠慮なくお互いに気持ち を伝え合えるようにちょっと勇気がいるけれど、コミュニケーションを取って みてはどうでしょう。

話が広がってしまいましたが、 噛みつきやトラブルになる原因には、相手との関係や雰囲気などいろいろな状況 も関係してきます。また、噛むんじゃないか、ケンカするのではとピリピリした 空気にならないよう、子ども達がほっと、楽しく大人たちに見守られ安心して 遊べる空間がもてるといいかなと思います。

噛み付き、引っかきは、ずっとは続きません。
もう少し大きくなり、もっと言葉が出てくると自然になくなっていくものです。



・理由も無く噛み付く
・2歳前後の噛み付き、引っかき-親から見ると

もご覧下さい。


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