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2歳前後の噛み付き、引っかき−親から見ると (噛む、噛み付く)


子供のカット
・子どもが他の子に引っかかれてしまい、
 「またやられるかと思うと怖い」
・「子どもが他の子を噛んでしまった。噛む事は悪いけど、
  自分の子だけが全部悪いの?」

どちらも、お父さん、お母さんの本当の気持ちだと思います。
・みんなの噛み付き、引っかきの様子
・手を出す前後の子どもの様子
・手を出してしまった後の 親の対応
<更新 2004.04.01/初掲載 2002.07.14>
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子供のカット

みんなの噛み付き、引っかきの様子(2歳前後)−親の気持ち




噛まれた側の親の気持ち

(^。^:子どもが噛まれると腹が立つ

我が家の子ども達も良く保育園で歯型や引っかき傷を付けて来ます。
引っかかれた傷や、噛まれた歯型だけを見ると、「なんてひどい事するんだろう」 「乱暴!いったい誰?」と思ってしまいます。 1人目の子どもが小さい頃は、特に感じたように思います。

「子どもの成長過程で仕方が無い」と頭で分かっていても、 実際に子どもが噛まれるとムッとした気持ちになってしまいます。
その時に、気持ちでも「仕方が無い」と少しでも思えたのは、 相手の親、保育園では先生がしっかりと、噛んだり引っかいた子どもに注意して いるとわかり、親の自分へもしっかりと説明・謝っていると感じられた時です。


怖い オモチャの取合いで引っかかれた− 1才8ヵ月の男の子

最近2才3ヵ月の男の子と遊んだんですが、オモチャの取合いになり、 最後には顔(目の辺り)をひっかかれてしまいました。
怪我はひっかき傷程度でしたが、もし目に入ってたら・・・と思うと怖いです。 その翌日に遊んだ2才半の男の子にも、やはりオモチャの取合いの際に手を噛まれ 顔(やっぱり目の辺り)をひっかかれてしまいました。

どの程度の喧嘩まで親が口出ししないでいれば良いのか解りません。 噛み付く・ひっかくという行為を我が子が真似するんじゃないかと思うと怖いです。

噛んだ子の親の気持ち

やっぱり辛い−ぶきさん から

うちの子(1歳9ヶ月の男の子)も、やっぱり顔を引っかき、噛み付きます。 育児センターに行きましたが、一人泣かしたら帰ろうと思っていたところ 3分たたないうちに泣かしてしまい、3人泣かしたら帰ろうと考え直し、20 分後に帰宅しました。もちろん泣かした子のお母さんには、たくさん あやまって、センターの方は「気にしないでね、他にもたくさん泣かす子はいるから。」 と言ってくれますが。でも、やっぱり辛いです。


親の気持ち。もやもや・・・

息子(2歳5ヶ月)が持っているおもちゃを、お友達(3歳半くらい) が取り上げようとし、腹をたてた息子がお友達の足に噛み付くということがありました。
その話をきいてお友達には私から「ごめんね」と謝っ たのですが、今後息子に対してどうやって「噛むことはいけないよ」と教えて いったらいいのか悩んでしまいました。

子どもは以前からその子に叩かれたりしていると聞いたことがあり、 積もりつもったうっぷんが溜まってそんな形になったのなら、一方的に「ダメ!」 では自分の子どもの気持ちをくんでいないことになる。
「かみつく」という行為はやっぱり良くない。
でも、息子のおもちゃをとろうとしたその子はなにもわるくないの?
どうしたらいいのか気持ちが宙ぶらりんの状態なのです。




子供のカット

手を出す(噛み付く)前後の子どもの様子−親の目からの観察



起こってしまう、 噛む、叩く、引っかく、つねる、突き倒す、物を投げる、髪をひっぱる。 いつも玩具を取る子・取られる子、噛む子・噛まれる子が決まってしまうこともあり、 自分の子どもがやられるところを見たり聞いたりすると、 親としてはとても腹立たしいですよね。

でも、ひっとすると知らないだけで、 他の子どもと遊ぶときは、逆の関係になっているかもしれません。 少し子ども達の遊んでいる世界を観察してみると

手を出す、子どもなりの理由

歯型や引っかき傷だけを見ると、一方的に噛まれている様に思えますが 前に原因となる事があり、子どもなりに理由があるようなのです。

<友達との間>
・1歳入園後2ヶ月したころ、娘が 口から耳にかけて深く長く引っかかれ、昔はやった口裂き女?のような顔に。 椅子に付いているマークで自分の椅子が分かるのですが、1歳になった ばっかりの娘には分からなかったようです。 他のマークの椅子で遊んでいた時、「自分の椅子を取られた!」 と思った子が、顔の後ろから手を出し取り返そうとして、顔を引っかいたようです。

・ブロックを1人じめしたくて、他の子が取れない様にブロックの箱の上に体を 被せてしまいました。遊びたかった子に、背中をガブリと噛まれました。

<兄弟の間でも>
家の上の子は、下が使っている玩具が欲しい時「貸して」と言いますが、 貸してもらえないので無理やり取り上げます。下は取り返すため上を叩き、 上に叩き返されて泣きます。
泣いてから親が気づくと、上が叩くところしか見ていないので、 何があったか分かりません。 無理やり取り上げた上も、全然貸さなかった下も悪い。 玩具を取られたからと叩いた下も、叩き返した上も悪い。

どっちもどっち。お互い様
2歳前後の頃は、言葉でも上手く気持ちを表現できないし、 相手の気持ちを考えて行動したりすることも難しいため、 最初に仕掛けた子も、それを受けて手を出した子も、 どっちもどっちだと思いませんか。

危ない雰囲気を早めに大人が気づき、うまく納めるようにして それでも起こってしまったケンカは、「どっちもどっち。お互い様」 とできたら楽になれると思うのですが。

気持ちが攻撃に変わる

怒り、悔しい、悲しい、いやだーの気持ちを言葉で表現できなかったり、 他の方法で気持ちが発散できないと、やはり手が出てしまいますね。 噛む、叩く、引っかく、つねる、突き倒す、物を投げる、髪をひっぱるなど、 子どもにより手を出す方法が違うようです。

・噛むことだけがいけないの?
叩かれたり、突き倒された場合は、そのときだけで、大人が見ていなければ気付かずに 過ぎてしまうことが多いのではないでしょうか。
噛まれたり、引っかかれると、跡や傷が大きく長く残ります。 噛まれた側の親には、「痛々しい、腹立たしい」という気持ちも強く、長い間 残ってしまいます。このため問題になり易いのかもしれませんね。

当然相手を傷つけることはよくありませんよね。 しかし、噛む行為だけが悪いのではなく、嫌な気持ちを、相手への攻撃 (引っ掻く、叩くなど)に変える事が問題なのではないでしょうか。



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手を出してしまった後の 親の対応



子どもへの対応

子ども達がけんかをしているとき、手を出してしまったら、 そこに居る大人が、しっかりと子どもに対応したいですよね。


親のもやもやした気持ちは、相手の子どもがおもちゃを取って先に原因をつくった など、相手との係わりで感じることが多くありませんか。

手が出る前の事は「お互い様」と、切り離して考えてみると
「いやだったね」と子どもの気持ちを受け止めた後は、相手とは関係無く
「自分の子どものために、噛む、引っかく、叩くなど手をだすことはいけない、 別の方法で気持ちを発散させることを教えてあげる」
と、自分の気持ちを切り替えて対応してはどうでしょうか。

子どもへ伝える方法は、噛み付き、引っかき(2歳前後) −こぐま先生からをご覧ください。

相手の子ども、親への対応

<手をだされた側からすると>
仕方が無い事なのですが、親が何も無かったように知らん顔をしたり
 「仕方ないのよね。お互い様よね」と開き直られたり、人のせいにしたり
 「ごめんなさい」と言うけれど、子どもに何も注意しない
という態度を見ると、ムッとして気持ちが治まらないものですよね。 親がしっかりと注意しないから子どもが手をだすんだと思えてしまい、相手の親の 無責任さに腹が立つのでしょうか。

・ 保育園では 先生が「ごめんね」と説明をしてくれます。
自分の目で見ていない為、その時の状況をどれだけしっかりと伝えて くれるかで、親の感情が違うと思います。


<手を出した側からすると>
成長の過程だからといって、そのままには出来ません。 でも、相手の親の前では一方的に自分の子を叱ってしまいがちで、 上手にその場で子どもへ教える事は難しいですね。

まず相手に謝ります
手を出してしまった事に対して素直に謝ります。 最初に叩いてしまった子どもに謝り、次に親に謝り、 怪我がひどくないか確認します。
その後で、「こういう理由があって・・・」と、少しその時の状況や、 子どもの気持ちを代弁してあげることで、自分の中の「もやもや」 した気持ちも少しは落ち着きます。

子どもに、手を出してはいけない事を言い聞かせる。
子どもが今後手を出さないように、子どものために叱る。
注意している事を相手の親に見てもらう。


あとは、他の子にひどい怪我をさせないように、できるだけ爪を切って おくなどでしょうか・・・。 
自分の子が、他の子に手を出したときは、どうしたら良いのかと悩み 友達と遊ばせるのも気が重くなりますね。
これも一時期の事、乱暴な子ではないと分かって欲しいし、 さらに、謝っても相手の親にブスーとされてしまうと辛いですね。

子どもも、親も、ぶつかることから学べることがあるのでは

(^。^: 子どもって不思議です。噛まれても全然気にせずに仲良く遊んでいます。

仲良く近くにいるからこそ、取り合いや、けんかもするし、時には、噛んだり 引っかいたりもするのでしょう。
多くの子ども達と遊び、ぶつかりあう中で、痛みや相手を思いやったり 我慢をすることを覚え、上手に友達と遊べるようになっていきます。

同じように、親自身も自分の子どもが他の子ども達と遊んでいく中で、子ども たちの行動にも慣れ、子どもの成長の仕方、親の対応の方法を反面教師を含め、 学んでいるのではないでしょうか。
たたかれたら痛い、たたいたら泣いているを、親子と共に上手に良い経験に 代えていきませんか。



噛み付き、引っかき(2歳前後)−こぐま先生から
理由も無く噛み付く
  もご覧下さいね。

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